まとめ
- 陸上配備型追撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、政府は陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)への配慮を断念する方針を固め、新たな候補地の再選定を本格化させた。
- 昨年5月、新屋演習場と陸自むつみ演習場(山口県萩市)を適地とする報告書をまとめたが、デジタル地球儀「グーグルアース」の誤用などずさんな調査実態が明らかになり、候補地の再考を要請していた。
- 新屋演習場は住宅地からわずか700mの距離にあり、地元住民からは強い半端池が起こっていた。
イージス・アショアとは?
- イージス・アショアは、イージス艦(BMD対応型)のBMD対応部分、すなわち、レーダー、指揮通信システム、迎撃ミサイル発射機などで構成されるミサイル防衛システム(イージス・システム)を、陸上に配備した装備品であり、大気圏外の宇宙空間を飛翔する弾道ミサイルを地上から迎撃する能力を有しています。
北朝鮮に、わが国を射程に収める各種の弾道ミサイルが依然として多数存在するなど、弾道ミサイル防衛能力の向上は喫緊の課題である中、イージス・アショアを導入すれば、わが国を24時間・365日、切れ目なく守るための能力を抜本的に向上できることになります。(引用:防衛省・自衛隊|平成30年版防衛白書|コラム|<解説>陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)について)
考察
私の実家は秋田県秋田市にあり、2018年に入ると両親が「秋田にイージス・アショアが設置されるかも知れない」と嘆いていました。その当時私はイージス・アショアに関する情報を持ち得ておらず、何のことを言っているのか理解出来ませんでした。
今回の佐竹知事が新屋演習場への配置を断念するとの報道に関して「防衛省からの連絡は全くない。ますます不信感がわく」と述べていましたが、同様にイージス・アショアが新屋演習場に配置されるというニュースも2018年の段階では他県では報道されていませんでした。
イージス・アショアの件が公に報道されたのは、新屋演習場を候補地とすると決定する際のずさんな調査実態が露呈したタイミングで、メディアは一斉に防衛省の不備について報道しました。
イージス・アショアは秋田県だけを守るのではなく、日本全体を守る為に防衛省が配備を決めた設備です。日本国民全員が知る権利を持っていたと当時を振り返って思います。
今回も秋田県に直接防衛省からの説明はなかったと報道されています。イージス・アショアに関しては防衛省だけで配備を進めることは出来ません。地元の協力を得て国防に当たることになります。
本来日本の国民を守る為に構想が練られたイージス・アショアが、日本国民から攻撃を受けているというのは非常に滑稽事態だなと感じました。