楽天は携帯市場の新風となり得るのか
まとめ
日本のIT企業大手の楽天が4月8日、携帯電話のサービスRakuten UN-LIMITを本格的に開始。13年ぶりの新規参入として、大手3社の半額以下の価格で顧客切り崩しを担う狙い。
三木谷浩史会長兼社長は「通信費を下げ、消費循環を後押ししていくことで、日本をもっと元気にしたい」と語った一方でNTTドコモ吉沢和弘社長は「楽天が脅威となるか答えるのはまだ早い」とのコメントを出した。
スマホを持つ利用者2,000人に調査したところ「通信エリアに制限があること」に一番興味、関心があるということが判明しました。
楽天モバイルの特徴
- 自社の通信網があるエリア(東京・大阪・名古屋)は月2,980円でデータ通信を無制限で使うことが出来る。
- 自社の通信網がないエリア(東京・大阪・名古屋以外)はKDDIの回線を利用することになる。その際は月2GBまで高速データ通信を使うことが可能になる。(4月22日以降は月々5GBまで使用可)
- 利用可能データ量の繰越はなし。
各データ容量の有効期限は下記の通りです。
・契約プランにて毎月付与される通信容量:1ヶ月間(当月末まで)
・チャージ通信容量:購入日を含め31日間(利用可能データ量の繰り越しについて教えてください | よくあるご質問 | 楽天モバイル)
考察
現状楽天UN-LIMITを利用出来る端末は専用の端末Rakuten Mini、もしくは指定されたAndroidのSIMフリー端末のみでiPhoneに関しては動作保証確認外となる。
しかしながら日本のスマホユーザーの5割強をiPhoneユーザーが占める現状(参考:iPhoneシェア率が異常!世界と逆をいく日本のスマホ市場【2020年3月】)では楽天UN-LIMITを検討してもその半数がユーザーとなり得ない状況となっている。
iPhoneが許可する通信事業者一覧に楽天の名前はないため、iPhoneではRakuten UN-LIMITは使用出来ないのではないか。iPhoneが通信事業者を認可する判断基準のようなものは見つけられなかったが、今後楽天が日本の携帯市場で大手3者と互角に戦うためにはiPhoneユーザー市場の開拓のために、iPhoneへの申請を急がねばならない。
参考
・楽天携帯、逆風下の船出 180店超、いきなり休業 新型コロナ:朝日新聞デジタル