大阪都構想、実現なるか
まとめ
- 大阪都構想の具体案がまとまり、大阪市民を対象に、その是非を問う住民投票が今年11月に行われる予定だ。具体案では、大阪市を廃止して東京23区のような特別区を4つ置くことにした。
- 政令指定都市と県の二重行政を解消させようという案は各地でも起きている。神奈川県と横浜市においては横話は県から独立する特別自治市を目指している。愛知県と名古屋市は中京都構想を、新潟県と新潟市は新潟州構想を提唱している。
大阪都構想とは
大阪都構想(おおさかとこうそう)は、大阪で検討されている統治機構改革の構想。大阪府と大阪市(または大阪市を含む周辺市町村)の統治機構(行政制度)を、現在の東京都が採用している「都区制度」というものに変更するという構想である。 特に、
ということが記載された「特別区設置協定書」に沿った統治機構(行政制度)改革を大阪都構想と呼ぶことが一般的に多い。
今回示された特別区の権限
- 特別区の権限は東京よりも広げ、小中学校の教職員の人事権、障害者手帳やパスポートの交付、認定こども園の認定などを担当する。
- しかし、日本の地方自治は権限を拡大させてきた歴史があり、大阪市の権限を大幅に減らす今回の具体案は極めて異例とも言われている。
考察
2015年に橋下元知事が行った大阪都構想に関する住民投票は賛成69万4844票、反対70万5585票で否決に終わった。広く話題に登った大阪都構想の投票から5年が経過し、再び府民に都構想の是非を聞くチャンスがやってきた。橋下氏の政権引退後も大阪維新の会は大阪都構想を府民に広く呼びかけてきた。
今回のコロナ禍においても大阪府は他の自治体に類を見ない施策を打ち出している。未曾有の事態を経て、府民の意識はどのように変化したのだろうか。もし、この大阪都構想が実現した際には他の二重行政を解消させようとする地域にとっても大きな一歩となるだろう。
参考