まとめ
- 大阪大学大学院文学研究科の金水敏教授は特定の人物像と結びついた特徴ある言葉遣いを「役割語」と名付けた。
- 江戸時代に上方風の話し方をしていた医者や学者の話し方が誇張され、戯作や歌舞伎に描かれ現在まで受け継がれたものだと分析された。
- その人物らしさに当てはめた表現であり、現実とも異なる役割語は言語上のステレオタイプ。性差が強調されるため、翻訳業界では役割語の用い方が議論となっている。
考察
おじいちゃんや博士→「知っておるのじゃよ」、女性→「〜だわ」、男性「〜なのさ」など普段何気なく使っている口語も役割語であるということに気付いた。
洋画や洋書など読みにくい・物語の世界に入りにくいと感じるのは役割語が多様されており、頭の中で思い描くキャラクターと役割語によって与えられるキャラクターのギャップが大きく、一方的に登場人物の印象を押し付けられてしまうことが背景にあるのかも知れない。
参考